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2025.06.29
パーキンソン病と食事 – どんな栄養が重要か?
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パーキンソン病患者さんのための栄養と食事のポイント


はじめに

1. 適切な栄養の重要性


パーキンソン病の方にとって、適切な栄養摂取は症状の管理や生活の質の向上に大きく貢献します。
しかし、「何を食べればいいの?」「どんな栄養素が大切なの?」と疑問に思う方も多いでしょう。
このコラムでは、パーキンソン病患者さんに特に重要な栄養素と、日々の食事で気をつけるポイントをご紹介します。

重要な栄養素と食事の工夫

2. タンパク質


体の組織を作る重要な栄養素ですが、パーキンソン病の薬(レボドパ)の吸収に影響を与える可能性があります。

【重要ポイント】
・ 1日の必要量は確保しつつ、薬の服用時間に注意して摂取しましょう
・ 薬の服用の1時間前後は、タンパク質の多い食品を控えめにするのが良いでしょう
・ 夕食でタンパク質をしっかり摂るなど、摂取のタイミングを工夫しましょう

【良い食品例】
魚、鶏肉、豆腐、卵など

3. 食物繊維


便秘の予防や改善に役立ちます。

【重要ポイント】
・ 野菜、果物、全粒穀物などから積極的に摂取しましょう
・ 水分摂取と組み合わせると、より効果的です

【良い食品例】
ブロッコリー、りんご、玄米、オートミールなど

4. カルシウムとビタミンD


骨の健康維持に重要です。パーキンソン病では骨密度が低下しやすいため、特に注意が必要です。

【重要ポイント】
・ カルシウムを多く含む食品を毎日の食事に取り入れましょう
・ ビタミンDは、日光浴でも補うことができます

【良い食品例】
乳製品、小魚、緑黄色野菜、きのこ類など

5. 抗酸化物質


酸化ストレスを減らし、細胞の健康維持に役立ちます。

【重要ポイント】
・ 色とりどりの野菜や果物から摂取しましょう
・ ビタミンC、ビタミンE、βカロテンなどが豊富な食品を選びましょう

【良い食品例】
ベリー類、柑橘類、ほうれん草、にんじんなど

6. コエンザイムQ10


細胞のエネルギー産生に関わる栄養素で、パーキンソン病の症状改善に役立つ可能性があります。

【重要ポイント】
・ 食事からの摂取を心がけましょう
・ サプリメントの使用は医師に相談してから検討しましょう

【良い食品例】
魚(特にイワシやサバ)、ナッツ類、全粒穀物など

7. 水分


便秘予防や薬の吸収、全身の健康維持に重要です。

【重要ポイント】
・ 1日1.5〜2リットルの水分摂取を目指しましょう
・ 嚥下困難がある場合は、とろみをつけるなどの工夫をしましょう

【良い飲み物例】
水、お茶、スープなど

8. 注意が必要な食品


・ アルコール:薬の効果に影響を与える可能性があります。適量を守りましょう。
・ カフェイン:過剰摂取は震えを悪化させる可能性があります。
・ 塩分:高血圧のリスクがあるため、控えめにしましょう。

9. 食事の工夫


・ 少量多食:1回の食事量を少なくし、回数を増やすと良いでしょう。
・ 食べやすい形態:症状に応じて、刻み食やとろみ食を取り入れましょう。
・ 楽しい食事環境:リラックスして食事ができる環境を整えましょう。

まとめ

画像説明

このコラムでは、パーキンソン病患者さんに重要な栄養素と食事のポイントをご紹介しました。
タンパク質の摂取タイミング、食物繊維、カルシウムとビタミンD、抗酸化物質など、
特に注目すべき栄養素について解説しました。

適切な栄養摂取は、症状の管理や生活の質の向上に大きく貢献します。
ただし、個々の状態に応じた調整が必要なため、
具体的な食事プランについては、主治医や管理栄養士に相談することをおすすめします。

バランスの取れた食事で、より健康的な毎日を過ごしましょう。






【パーキンソン病については、お気軽にご相談ください!】




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