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2025.06.07
パーキンソン病の初期症状とその対応策
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パーキンソン病は進行性の神経疾患で、脳内のドーパミンを作る細胞が減少することで症状が現れます。
症状は徐々に進行しますが、初期段階での適切な対応が、病気の進行を遅らせ、患者様の生活の質を保つために非常に重要です。
本コラムでは、パーキンソン病の初期症状とその対応策についてわかりやすく解説し、
早期に気づき適切な対処を行うためのポイントを紹介します。


パーキンソン病の初期症状とは?

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1. 手や足の震え(振戦)


パーキンソン病の初期段階で最も多く見られる症状の一つが「手や足の震え」です。
特に安静時に手や指が小刻みに震えることがあり、片側の手から始まり、徐々に広がることが特徴です。
この震えは、緊張時や疲れている時に顕著になることがあります。

2. 筋肉のこわばり(筋強剛)


筋肉が硬く感じ、動きがぎこちなくなる「筋強剛」も初期症状の一つです。
腕や足がスムーズに動かない、関節が固く感じるといった感覚があり、
歩行や日常の動作に支障をきたすことがあります。この症状は体を動かす時に強く感じられます。

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3. 動作が遅くなる(寡動)


日常生活の中で、動作が全体的に遅くなることもパーキンソン病の初期に見られる症状です。
これを「寡動」といい、歩く速度が遅くなったり、立ち上がる動作に時間がかかることがあります。
また、表情が乏しくなったり、声が小さくなるなど、日常のコミュニケーションにも影響を及ぼします。

4. バランス感覚の低下


初期段階では軽度ですが、転びやすくなる、ふらつくといったバランス感覚の低下も見られます。
特に急に立ち上がったり、方向を変えたりする時にふらつくことがあり、転倒のリスクが高まることがあります。


パーキンソン病の初期症状に対する対応策

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1. 早期の診断と医師の相談


もし、手の震えや動作の遅れといった症状が見られた場合、すぐに神経内科の医師に相談しましょう。
パーキンソン病は進行性の疾患であるため、早期に診断を受け、治療を開始することが症状の
進行を遅らせる鍵となります。診察では、運動機能の評価やMRI、ドーパミントランスポーター(DAT)
イメージング検査などが行われることがあります。

2. 薬物療法の開始


パーキンソン病の治療には、主にドーパミン補充を目的とした薬物療法が用いられます。
代表的な薬には、レボドパという薬があり、ドーパミンを補充することで症状を改善する効果があります。
初期の段階では、症状を軽減しながら日常生活をサポートする薬が処方されることが多いです。
医師の指導の下、適切な薬を選び、治療を進めましょう。

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3. リハビリテーションの導入


早期段階からリハビリテーションを行うことも、パーキンソン病の進行を遅らせるために有効です。
ストレッチや軽い運動、バランストレーニングを通じて筋力を維持し、動作の改善を図ります。
理学療法士や作業療法士と協力し、患者様の状態に合った運動プログラムを作成することで、
日常生活の中で無理なく運動を続けることができます。

4. 生活習慣の見直し


パーキンソン病の進行を遅らせるためには、生活習慣の改善も重要です。
栄養バランスの取れた食事を心がけ、特に抗酸化作用のあるビタミンEやCを含む食材を積極的に摂取することが推奨されます。
また、規則正しい生活リズムを保ち、ストレスを軽減するためのリラクゼーション法を取り入れることも大切です。


家族や周囲のサポートの重要性

1. コミュニケーションの促進


患者様が感じている不安や症状について、家族や医療スタッフと積極的にコミュニケーションを取ることが大切です。
患者様が感情を表に出せるような環境を作り、家族が協力してサポートすることで、心理的な負担が軽減されます。

2. 生活の安全を確保する


パーキンソン病の症状が進行すると、転倒などのリスクが高まります。
早期段階から家の中の安全対策を行い、手すりを設置したり、段差を少なくするなどの工夫が必要です。
患者様が安心して生活できる環境を整えることが、病気と向き合う上で重要です。


まとめ

画像説明 パーキンソン病は、進行性の疾患であるため、初期症状を見逃さずに早期対応を行うことが、 患者様の生活の質を保つために非常に重要です。早期診断を受け、医療的なサポートとともに、 リハビリテーションや生活習慣の見直しを通じて、症状の進行を遅らせることが可能です。 また、家族や周囲のサポートも不可欠です。患者様が安心して治療を受けられる環境を整えるために、 医療スタッフと連携しながら、適切な対応を心がけていきましょう。



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