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2025.06.16
パーキンソン病と運動

#女性の病気
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パーキンソン病は運動機能に大きな影響を与える神経変性疾患で、進行とともに筋肉の硬くなる、
震え、バランスの崩れなどの症状が現れます。しかし、運動を適切に行うことで、これらの症状を抑え、
進行を遅らせる効果が期待できます。適度な運動習慣は、筋力や柔軟性を維持し、日常生活の質を高めるために重要です。
この記事では、パーキンソン病の患者様がどのように運動習慣を作り、維持すればよいのかを詳しく解説していきます。
パーキンソン病と運動
1. パーキンソン病における運動の重要性
運動がパーキンソン病に与える効果は非常に大きいとされています。
運動には、筋力の強化、関節の柔軟性向上、バランス改善、さらには神経の働きを助ける効果があり、
これらが総合的に症状の進行を抑える手助けをします。
実際に、多くの研究において、定期的な運動がパーキンソン病患者のQOL(生活の質)を向上させることが報告されています。
運動は、症状の軽減だけでなく、患者様の自信や気力を向上させ、社会活動への参加を促すという精神的な効果も持っています。
2. パーキンソン病患者に推奨される運動の種類
a. 有酸素運動
有酸素運動は、心肺機能を向上させ、全身の健康を支える重要な運動です。
パーキンソン病患者様にとっても、ウォーキングやサイクリング、水泳などの有酸素運動が効果的です。
これらの運動は、筋肉の硬直を和らげ、バランスの取り方を改善する効果があります。
特にウォーキングは日常生活に取り入れやすく、負荷を調整しやすい運動です。
歩行中は、大きな歩幅を意識し、リズムを崩さないように注意することで、転倒のリスクを減らすことができます。
また、音楽を聴きながら一定のリズムで歩くことで、リズム感覚を保ち、安定した歩行が期待できます。
b. 筋力トレーニング
筋力を保つことは、パーキンソン病患者様の生活を支えるために不可欠です。
筋力トレーニングは、下肢や上肢の筋肉を強化し、日常の動作をスムーズに行えるようにします。
特にスクワットや軽いウェイトトレーニングは、筋力の維持に役立ちます。
トレーニングは無理をしない範囲で行い、患者様の状態に合わせて負荷を調整することが大切です。
理学療法士の指導の下で安全にトレーニングを行い、徐々に体力を向上させましょう。
c. ストレッチと柔軟性向上
パーキンソン病の特徴である筋肉の硬直を和らげるためには、定期的なストレッチが効果的です。
肩、腰、脚などの主要な部位を意識的に伸ばすことで、柔軟性を保ち、関節の可動域を広げることができます。
特に、朝起きたときや就寝前に軽いストレッチを行うと、硬直を和らげ、スムーズな動きが保たれます。
ストレッチは、筋肉や関節の動きを助けるだけでなく、リラックス効果もあるため、睡眠の質を向上させる効果も期待できます。
d. バランスと協調性のトレーニング
パーキンソン病の患者様にとって、バランス感覚の低下は転倒のリスクを高める重要な問題です。
バランスを改善するためには、ヨガや太極拳などの穏やかな動きが有効です。
これらの運動は、体の柔軟性と筋力を同時に鍛えながら、心と体の調和を取り戻す助けとなります。
特にヨガは、呼吸法と連動させることで、リラックス効果も高く、ストレスを軽減することができます。
また、片足立ちやバランスボールを使用したエクササイズも、バランス感覚を鍛えるために効果的です。
3. 運動習慣を続けるための工夫
a. 小さな目標を立てる
無理なく続けるためには、最初から大きな目標を立てるのではなく、
達成可能な小さな目標を設定することが大切です。例えば、最初の一週間は10分のウォーキングから始め、
徐々に時間を延ばすといった具合に、段階的に進めると無理なく習慣化できます。
b. 家族や友人と一緒に取り組む
運動を一人で続けるのは難しいこともあります。
家族や友人と一緒にウォーキングをしたり、グループレッスンに参加したりすることで、
楽しく運動を続けることができるでしょう。社会的なつながりが運動の継続を支えてくれます。
c. 専門家のサポートを受ける
理学療法士や運動指導者からのサポートを受けることは、パーキンソン病の患者様にとって非常に有益です。
専門家は、個々の症状に合わせた運動プログラムを提供し、無理のない範囲での運動を指導してくれます。
定期的な評価を受けることで、運動の進捗や体調の変化に応じたアドバイスを受けられます。
まとめ
パーキンソン病における運動は、症状の進行を遅らせ、生活の質を向上させるための強力な手段です。
有酸素運動、筋力トレーニング、ストレッチ、バランス運動といった多様な運動が効果を発揮し、
運動習慣を続けることで、日常生活の動きが改善されます。
無理のない目標を立て、家族や友人の協力、専門家のサポートを受けながら、楽しみながら運動を続けることが大切です。
適切な運動習慣は、パーキンソン病との長い付き合いを少しでも楽にし、健康的な生活を維持するための鍵となります。
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