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パーキンソン病についての概要をお届けします。

パーキンソン病はなぜ起こるのか?

大部分のパーキンソン病は、遺伝や環境の色々な要因が関連し、それらのいくつかが揃った場合に発症すると考えられています。

パーキンソン病はなぜ起こるのか?

ドパミンが減ると、体が動きにくくなったり、ふるえが起こりやすくなったりします。ドパミン神経細胞は、年齢とともに自然に減っていきますが、パーキンソン病の患者さんの場合は、健康な人に比べてより速いスピードで減っていきます。

ドパミン細胞が急激に減っていく理由はわかっていませんが、パーキンソン病の発症にはドパミン細胞の中でシヌクレインというタンパク質が凝集することに関連していると考えられています。食事や職業、住んでいる地域など、原因となる特別な理由はありません。また、稀に家族性に発症し、その遺伝子が特定される場合もありますが、 患者さんのほとんどは孤発性であり、遺伝性を示しません。

パーキンソン病の症状

無動
無動(むどう)

動きが素早くできない

歩くときに足が出にくくなる
(すくみ足)

話し方に抑揚がなくなり、声が小さくなる

書く文字が小さくなる

筋強剛
筋強剛(きんきょうごう)

肩、膝、指などの筋肉がかたくなって、スムーズに動かしにくい

痛みを感じることもある

顔の筋肉がこわばり、無表情に感じられる

静止時振戦
静止時振戦(せいしじしんせん)

何もしないでじっとしているときにふるえる

片方の手や足のふるえから始まることが多い

睡眠中はふるえがおさまるが、目が覚めるとふるえが始まる

1秒間4~6回ぐらいふるえる

姿勢反射障害
姿勢反射障害
(しせいはんしゃしょうがい)

体のバランスがとりにくくなり、転びやすくなる

歩いていて止まれなくなる、方向転換をするのが難しい

症状が進むと、首が下がる、体が斜めに傾くこともある

転倒を招き、骨折の原因になるので注意が必要

非運動症状

パーキンソン病では、運動症状の他にもさまざまな非運動症状が見られます。非運動症状の中には運動症状の前に現れるものがあります。

自律神経症状

便秘や頻尿、起立性低血圧(立ちくらみ) ・食事性低血圧(食後のめまいや失神)、発汗、むくみ、冷え、性機能障害

認知障害

いくつかの手順を踏む行動が計画できなくなる遂行機能障害(すいこうきのうしょうがい)、物忘れがひどいなどの認知症症状

嗅覚障害

においがしない

睡眠障害

不眠や日中の眠気

どんな治療法があるのか?

パーキンソン病の治療法には

L-ドパによるドパミン補充療法を中心とした薬物療法

刺激発生装置や持続注入ポンプなどの機器(デバイス)を用いるデバイス補助療法

外科療法

などがあります。そして、これらの治療法と同じくらい重要な役割を果たすのが、患者さん自身が楽しみながら継続して行うリハビリテーションです。残念ながらまだ治療のゴールには届いていません。
しかし、近年、パーキンソン病の進行そのものを抑制できるような研究の進展が報告されており、遠くない将来に根治的な治療が確立されると期待されています。

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