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2025.01.03
パーキンソン病の原因

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パーキンソン病は、中高年に多く発症する神経変性疾患で、運動機能に影響を与える症状が特徴です。 震え(振戦)、筋肉のこわばり、動作の遅れといった症状が見られますが、これらの症状を引き起こす原因は完全には解明されていません。 しかし、近年の研究により、遺伝的要因や環境要因が複雑に絡み合ってパーキンソン病が発症することが示唆されています 。本コラムでは、パーキンソン病の主な原因と考えられている要因について詳しく解説します。
脳内のドーパミン不足
パーキンソン病の最も顕著な原因は、脳内のドーパミン不足です。 ドーパミンは、脳内で運動を制御する神経伝達物質であり、運動を滑らかに行うために必要です。 しかし、パーキンソン病患者では、脳の黒質という部分にあるドーパミン産生細胞が徐々に減少し、ドーパミンの供給が不足します。 この結果、脳が体に正確な運動指令を出すことが難しくなり、震えやこわばり、動作が遅くなるといった症状が現れます。 しかし、なぜドーパミン産生細胞が減少するのかは、まだ完全には解明されていません。この細胞の減少が進行することで、パーキンソン病が発症し、症状が徐々に悪化していきます。遺伝的要因
- 家族歴と遺伝的リスク パーキンソン病の患者様の中には、家族に同じ病気を持つ人がいる場合があります。 これは、遺伝的要因がパーキンソン病の発症に関与している可能性を示唆しています。 特定の遺伝子の変異がパーキンソン病と関連していることがわかっており、遺伝性のパーキンソン病は全体の5~10%とされています。 例えば、LRRK2やPINK1といった遺伝子の変異は、遺伝性のパーキンソン病に関連しています。
- 遺伝と環境の相互作用
ただし、遺伝的要因が強く影響する場合でも、単独で発症することは少なく、環境要因との相互作用によって発症リスクが高まると考えられています。
つまり、遺伝的リスクがある人でも、必ずしもパーキンソン病を発症するわけではなく、環境やライフスタイルが発症に関与することがあります。
環境要因
- 農薬や化学物質への暴露 環境要因もパーキンソン病の原因として注目されています。農薬や化学物質に長期間暴露されることが、パーキンソン病の発症リスクを高めるとされており、特に農業に従事する人や、化学工場などで働く人にリスクが高いことが報告されています。 農薬の中でも、特定の化学物質がドーパミン産生細胞にダメージを与える可能性があることが研究で示唆されています。
- 重金属と毒素 重金属や環境中に存在する毒素も、神経細胞にダメージを与える可能性があります。 例えば、鉛やマンガンといった重金属に長期間さらされることで、脳内の神経伝達に異常が生じ、パーキンソン病の発症リスクが高まると考えられています。
老化と酸化ストレス
- 老化の影響
パーキンソン病は、主に老化によって発症リスクが高まる病気です。
年齢を重ねるにつれて、神経細胞が徐々に機能を失い、ドーパミン産生細胞の数が自然に減少するため、加齢そのものがパーキンソン病のリスク要因となります。
60歳以上の方に発症することが多いのは、この老化の影響が大きいためです。
- 酸化ストレスの関与 老化に伴って増加する酸化ストレスも、パーキンソン病の原因とされています。 酸化ストレスとは、体内で発生する有害な活性酸素によって細胞がダメージを受ける現象のことです。 ドーパミン産生細胞は酸化ストレスに弱いため、老化や環境要因によってこのストレスが増加すると、神経細胞がダメージを受け、パーキンソン病の発症リスクが高まると考えられています。
その他の要因
- 腸内環境との関連 最近の研究では、パーキンソン病と腸内環境との関連が注目されています。 腸と脳は密接に関わっていることが分かっており、腸内細菌のバランスが崩れることで神経系に影響を与える可能性があると考えられています。 腸内で炎症が発生すると、それが神経系に伝わり、パーキンソン病の症状が進行する可能性があるとされています。
- 外傷の影響 脳外傷も、パーキンソン病の発症リスクを高める要因となることがあります。 特に頭部への強い打撃や繰り返し起こる軽度の外傷が、脳の神経細胞にダメージを与え、長期的にパーキンソン病の発症につながることがあるため、注意が必要です。
結び: パーキンソン病の原因解明に向けた研究
