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2025.01.02
パーキンソン病に効果的な治療法とは
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パーキンソン病は、神経細胞の変性によって脳内のドーパミンが減少し、運動機能に影響を与える進行性の神経疾患です。 現在、パーキンソン病の根本的な治療法はありませんが、さまざまな治療法を組み合わせることで、症状の進行を遅らせ、生活の質を向上させることが可能です。 本コラムでは、薬物療法、リハビリテーション、外科的治療、そして生活習慣の改善など、パーキンソン病の治療に役立つ方法をわかりやすく紹介します。

 

 薬物療法

  1. レボドパ(L-ドーパ) パーキンソン病の治療で最も広く使用されている薬物が、レボドパです。 これは、ドーパミンの前駆物質であり、体内でドーパミンに変換されて脳に作用します。 レボドパは、特に運動症状を改善する効果が高く、手足の震えや筋肉のこわばり、動作の遅れなどの症状を軽減します。 ただし、長期間使用すると効果が不安定になり、症状の「オン・オフ現象」(症状が急に良くなったり悪くなったりする現象)が見られることがあります。 そのため、医師と相談しながら服用量やタイミングを調整することが重要です。
  2. ドーパミンアゴニスト ドーパミンアゴニストは、脳内でドーパミン受容体に直接働きかける薬です。 レボドパに比べて作用時間が長く、早期のパーキンソン病治療によく使用されます。 また、レボドパに比べて「オン・オフ現象」の発生が少ないため、効果が安定しやすい特徴がありますが眠気や幻覚などの副作用が生じることもあるため、注意が必要です。
  3. MAO-B阻害薬 MAO-B阻害薬は、脳内のドーパミンを分解する酵素であるモノアミン酸化酵素B(MAO-B)を阻害し、ドーパミンの効果を長持ちさせる薬です。 単独で使用されることもありますが、通常はレボドパと併用して使われることが多いです。 これにより、ドーパミンの持続時間が延び、症状の安定化が図れます。

リハビリテーションと生活の工夫

  1. 運動療法 パーキンソン病の治療には、薬物療法と同じくらいリハビリテーションが重要です。 特に運動療法は、筋力を維持し、関節の柔軟性を高めるために効果的です。 理学療法士の指導のもと、ストレッチや歩行訓練、バランス訓練などを行い、日常生活での動作をスムーズに行えるようサポートします。 運動は気持ちのリフレッシュにもつながり、症状の進行を遅らせる効果が期待されます。
  2. 日常生活での工夫 日常生活の中で、パーキンソン病の症状に対応するための工夫も必要です。家具の配置を工夫して転倒しにくい環境を整えることや、靴の選び方、道具の使い方を工夫することで、生活の質を維持することができます。 また、食事の際には手の震えを軽減するための特別なカトラリーを使用することや、着替えをしやすくするためにボタンではなくマジックテープを使用する衣類を選ぶなど、日常生活での小さな工夫が大きな効果をもたらします。

外科的治療(DBS)

  1. 脳深部刺激療法(DBS) 薬物療法で十分な効果が得られなくなった場合、**脳深部刺激療法(DBS: Deep Brain Stimulation)**が考慮されることがあります。 この治療法は、脳内の特定の部位に電極を埋め込み、脳の異常な電気信号を調整することで、パーキンソン病の症状を改善するものです。 特に、手足の震えや筋肉のこわばり、動作の遅れに対して効果があります。DBSは手術が必要なため、リスクも伴いますが、適切な患者にとっては、症状の大幅な改善が期待できる治療法です。

食事と生活習慣の改善

  1. 栄養バランスの取れた食事 パーキンソン病の症状管理には、食事も重要な役割を果たします。 特にタンパク質の摂取量を調整することが必要です。 レボドパを服用している場合、タンパク質を摂りすぎると薬の効果が減少することがあるため、タンパク質を含む食品は夕食に集中させるなどの工夫が有効です。 また、抗酸化作用のあるビタミンCやEを含む食品を積極的に摂ることも、体の健康維持に役立ちます。
  2. ストレス管理と休息 パーキンソン病は進行性の疾患であり、ストレスが症状を悪化させることがあります。 適度な運動やリラックス法を取り入れ、心身の健康を保つことが大切です。十分な休息をとることも、体の回復を促し、症状の管理に役立ちます。

結び: 早期発見と治療が生活の質を高める

パーキンソン病は進行性の疾患ですが、適切な治療と生活の工夫により、長期間にわたって生活の質を維持することが可能です。 薬物療法やリハビリテーション、生活習慣の改善を組み合わせることで、患者様が自立して生活できる期間を延ばすことができます。 また、家族や医療チームと協力し、早期に適切な治療を開始することが、症状の進行を遅らせるための鍵となります。 パーキンソン病と向き合いながら、前向きに生活を続けるためのサポートを受けることが大切です。
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